第8話 「大罪」の名を持つダークファルス

「……な、なんなんだ……あのサイズは……!」

「デケェ……前に戦った【巨躯】よりも遥かに……!」

地を割って現れたのは、巨大な影……8本もの腕と眼を持つ、40年前に初代クラリスクレイスによって封印され、ごく最近において封印が解かれてしまい、再びアークスに対し“闘争”と称して戦いを挑み、今なお猛威を振るうダークファルス【巨躯】、その完全体と呼ばれる姿に酷似していた。

『……虫ケラ共よ、この我が自ら引導を渡してやろう……さぁ、歯向かえ!
 そして、この【憤怒】の力の前に力なく跪き、醜く滅び去るが良い……!!』

自ら【憤怒】と名乗り、自信満々にアークスへと宣戦布告。
同時に帯同させた大量のファルス・アームが周辺のアークスへと群がり、文字通りの蹂躙を開始した。

「……っ、シエラ! 全アークスに緊急指示! 調査地点LH403にて【巨躯】に酷似したダークファルスや取り巻きと交戦中! 大至急、応援を寄越して!!」

調査チームとして同行していた総務部副司令のサラが、自身の権限を以てシエラへ緊急指示を伝える

« わ、わかりました! 付近を活動中の全アークスへ救援要請を発令!
  以後は緊急対処マニュアル・B-3にて対応しますっ! »

指示を受け取り、シエラも即座に「緊急対処マニュアル」にてシップ内の各部署への指示と全アークスへの通知を開始……その間にも【憤怒】と名乗るダークファルスからは激しい攻撃が続いていた

『フハハハハハ! 我が力の前には、何人であろうと無力よ!!』

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