外伝「異世界の剣士たち」

 集った皆が、思い思いの時を過ごすフランカS’カフェ……宴は未だ続く。
しかし、そう平和な時こそ、長く続かないのが世の常である……

« 緊急警報発令!! »
フォトナー艦隊の出現を確認!
アークス各員は戦闘準備の後に迎撃任務への参加をお願いします!

なお、非戦闘員は最寄りのシェルターへの避難を開始してください!

「フォトナー艦隊だって?! 奴らはもう消滅したはずじゃ……?!」

「そ、それが分かんないんですよぅ!! ですが、転移現象は確かにフォトナー艦隊のそれと一致してますし、実際もう戦闘中域に入った戦闘艦も居るんです!」

 消滅して久しかったフォトナーの突然の襲来……寝耳に水なこの状況に、怪訝な表情を見せるシャオと、動転してオロオロしているシエラ。
 一方、当のアークス達は「久方ぶりの激戦だ!」「お前ら、腕は錆びついてないだろうな?!」などと、ほとんどがやる気満々である。

「済まないキリト、俺達は……」

「良いさ、分かってるよ……行かなきゃなんないんだろ?」

 苦笑いで乗り切ろうとするアッシュの気持ちに、すぐに察したキリトは「不器用な友人」に「分かってるよ」と返した。

「……あぁ、戻ったら……」

「丁度いいから、君達も手伝ってくれないかな? ……コレを使ってね」

 アッシュの声を遮り、唐突に現れたのは銀髪に赤縁眼鏡……白衣を着込んだ青年。
キリト達の前へと歩み寄り、持っていた2つのアタッシュケースをキリトとアスナの2人に手渡した。

 白衣の男に開けるよう促され、疑問だらけのままながらも渡されたケースを開けるキリトとアスナ……そこに入っていたのは、2人にとって懐かしく、大切な思い出の詰まった武器だった。

「君達の事を軽く調べさせて貰ってね……興味が湧いたから実際に「ソレ」を造ったんんだけど……こういう事態になっちゃったんで、渡りに船……って感じさ。
 性能テストを兼ねて、ソレを使って任務に参加して貰えないかな?」

 中に入れられた武器の姿に、驚きの表情を隠せない2人……キリトに渡されたケースには「エリュシデータ」と「ダークリパルサー」の二振り、アスナに渡されたケースには「ランベントライト」……どちらもアインクラッドで最後まで使い続けた、最も思い入れの深い愛剣だ。

「性能は保証するよ、能力も僕の限界まで調整と再現を施したから……違和感なく使えるハズさ……
 異世界の事情に首を突っ込みたくないとは思う……でも、残党とはいえフォトナーの艦隊は大規模だ、もしかしたら万が一もある……君達2人を実力者と見込んでの相談なんだ……勿論、拒否して貰っても構わないし、その剣もキミ達の物にしていい」

 あまりにも自分に不利、しかし目の前の男はその真剣な表情を崩さず……じっとキリトとアスナの返事を待ち続けた。

「……んぁ~っ、もう……分かったよ、協力させてくれ!」
「はぁ……結局こうなっちゃうのよねぇ……」

 白衣の男の極めて真面目過ぎる願い……あまりにも自分たちに利が多すぎる交換条件に薄気味悪い予感を覚えたキリトであったが、目の前へ武器を渡され「協力してくれ」とこれだけ真摯に願い乞われる……こうまでされては、さしものキリトも受けざるを得ないようだった。

To be Continued…

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA